青森県八戸市にある道記念病院で発生した「病院殺人」事件を受け、警察は今朝から関係先への強制捜査を開始しました。これは、病院の医療法人理事長および当時の主治医が、事件を隠蔽した疑いがあるためです。
事件は昨年3月に発生しました。入院患者であった73歳の高橋越さんが、同じ病室にいた別の患者によって歯で刺されるという凄惨なものでした。病院が作成した死亡診断書では、高橋さんの死因が肺炎とされていましたが、実際の死因は頭蓋内損傷および失血であったことが後に判明しました。
さらに驚くべきことに、病院からは警察への正式な通報が行われず、高橋さんの死亡が確認されてから約8時間後に内部関係者からの通報でこの事件が発覚しました。このため、警察は事件の翌月から虚偽の診断書作成についての捜査を進めていました。
最近の捜査において、警察は理事長と当時の主治医が共謀して事件を隠蔽した疑いが強まったとし、犯人隠避の疑いでの逮捕に向けて準備を進めています。捜査関係者によると、逮捕の方針は容疑が固まり次第実行されるとのことです。
この事件は、医療機関における倫理や責任についての深刻な問題を浮き彫りにしており、今後の捜査結果が注目されます。警察は引き続き、関係者からの聴取や証拠収集を行い、事件の全容解明に努める方針です。