ミャンマーとタイの国境地帯に位置する中国系犯罪組織の拠点「KKパーク」が、近年その実態を明らかにしています。この地域では、日本人を含む多くの外国人が監禁され、詐欺行為に加担させられていると報告されています。最近の捜索では、約7000人の解放が進められていますが、解放された日本人の情報はまだ確認されていません。
KKパークは、元々は何もない更地でしたが、2020年頃から急速に発展し、現在では複数のアパートや施設が立ち並ぶ街となっています。衛星写真によると、2021年にはほとんどが空き地だったこの場所は、わずか4年で大規模な犯罪拠点へと変貌を遂げました。専門家によれば、初めは工場やカジノ、国際空港を含む経済開発が計画されていましたが、実際にはマフィアに近い人物が関与する国際犯罪の拠点として機能しているとされています。
この地域の犯罪組織は、カンボジア国籍の中国系マフィアと香港を拠点とする中国人マフィアの二つが主要な元締めとなっていると見られています。今回の大規模な捜索によって、これらの犯罪拠点がどのように影響を受けるのか注目が集まっていますが、一時的に活動を休止する可能性はあっても、別の場所に移動するか、再び活動を再開する可能性が高いと指摘されています。
この地域での人権侵害や国際犯罪の問題は、ますます深刻化しています。特に日本人を含む外国人が監禁され、強制的に犯罪行為に加担させられているという事実は、多くの人々に衝撃を与えています。解放が進む中で、今後どのような対策が講じられるのか、国際社会の関心が寄せられています。
タイメディアによると、解放された中国人約900人については、27日にもタイ側への引き渡しが始まるとのことです。今後の展開に注目が集まる中、犯罪組織への対策が一層強化されることが求められています。