野内正弘氏は労働災害で指を失ったと主張し、医療費は国民健康保険で賄われた。
日本で最も恐れられている裏社会の「ヤクザ」組織の幹部が、労働災害で指を失ったと主張して健康保険制度を詐取した疑いで逮捕されたが、後にその指を自分で切断したことが判明した。
産経新聞の報道によると、弘道会系の58歳の野内正弘容疑者が10月10日、岐阜県警に詐欺容疑で逮捕された。
警察筋によると、野内容疑者は昨年2月23日に小指の1本を故意に切断したが、東京の病院の医師には労働災害で指を失ったと告げたという。野内容疑者の初期治療費は4万円(268米ドル)、岐阜の病院でのその後の処置にはさらに5000円がかかったが、すべて国民健康保険でカバーされた。
メディアの報道では、ノウチ容疑者が医療制度を欺こうとした経緯は詳しく報じられていないが、自傷行為に関連する費用を賄おうとしたとしてギャングのメンバーが逮捕されたのは今回が初めてである。
日本のヤクザ犯罪組織が消滅の危機に瀕している理由
「指を短くする」という意味の「指詰め」は、日本の裏社会における儀式で、ヤクザが過ちに対する心からの謝罪の気持ちを表すために小指の一部を切断するものである。
この伝統は、日本の戦国時代にまで遡る。当時、敗れた戦士の小指が切り落とされ、刀の握りが悪くなり、戦場での戦闘力が弱まった。
詐欺未遂事件に関与した疑いで、他の組員2人、小沢辰夫容疑者(53)と宇野誠也容疑者(34)も逮捕された。3人はいずれも容疑を認めておらず、警察は野内容疑者が指詰を犯すに至った犯罪行為の真相を解明しようとしている。