ロシアのウクライナ侵攻から明日で3年を迎える中、戦場での兵器としてのドローンの進化が顕著になっています。最近の報道によれば、ドローンは戦争の形を根本から変える存在となりつつあります。特に注目すべきは、光ファイバーを使用した新型ドローンの登場です。ウクライナの警察官は、敵のドローンを操縦するために透明な光ファイバーを使っていることを説明しており、これは目に見えない電波で制御されるドローンに対して、妨害電波を突破できる利点があります。
今月、ポーランドを訪れたアメリカの国防長官は、妨害電波を発生させる装置を使用して、ドローンがどのように無力化されるかを実演しました。センサーを使ってドローンを追跡し、妨害電波を当てると、ドローンは制御を失い、墜落しました。しかし、光ファイバーで信号をやり取りするドローンは、そもそも電波を使用しないため、妨害電波が効かないのです。
ウクライナ軍だけでなく、ロシア軍も光ファイバードローンを採用しており、これにより40kmもの長さの光ファイバーを利用することができ、障害物を避けて安定した映像を送信することが可能となっています。これにより、戦闘での精度が向上し、敵の車両や武器を正確に狙うことができるようになっています。
さらに、ドローンの進化は攻撃手段にとどまらず、空中での体当たり攻撃や、プロペラではなくジェットエンジンを搭載した新型ドローンの開発にも及んでいます。昨年12月には、約700kmの射程を持つドローンミサイルが登場し、これによりウクライナは新たな兵器の領域に足を踏み入れました。
また、ロシアの都市に対するドローン攻撃も頻繁に行われており、特にロシア軍の大型爆撃機「ブラックジャック」の製造拠点も狙われています。ウクライナから直線距離で1000km近く離れた位置から攻撃が行われ、600km以上の射程を持つ国産ドローンが使用されました。このようなドローンは、準戦略兵器としての可能性を示唆しています。
戦場での直接的な対峙にとどまらず、ドローンは戦争のあり方そのものを変える存在になる可能性があります。今後の展開に注目が集まる中、兵器としてのドローンの進化は、ウクライナ侵攻の行方に大きな影響を与えることが予想されます。