『なぜ働いていると本が読めなくなるのか』著者流・コンセプトのつくり方/編集者が思わずオファーしたくなるnote記事とは?/自分の思想を「ストーリー」にする技術(三宅香帆)【NewSchool】

著者・三宅香帆氏が新刊『なぜ働いていると本が読めなくなるのか』で語る内容が注目を集めている。この本は、働きながら本を読むことが難しくなっている現代社会の実態を掘り下げ、特に成人の読書離れが進行していることに焦点を当てている。文化庁の調査によれば、16歳以上の約60%が月に1冊も本を読まないという結果が示されており、これは大人の読書習慣が極端に低下していることを示唆している。   三宅氏は、働くことが読書の妨げとなる理由を自身の経験を通じて明らかにし、読書の重要性を再認識させることを目的としている。彼女は、ビジネスマンにとって本を書くことが名刺代わりになり、自分の思想を広める手段であると強調する。特に、普段の生活の中で本を読む時間を持てない人々が、実は多くの価値を持った言葉を持っていることに気づくことが、ベストセラーを生む可能性があると述べている。   また、三宅氏は本のタイトルやコンセプトの重要性についても触れている。彼女は、自身が提唱する「問題定義」がいかに重要かを説明し、タイトルが読者の興味を引くための鍵であると指摘する。特に『なぜ働いていると本が読めなくなるのか』というタイトルは、彼女自身の実感から生まれたもので、多くの人々の共感を呼んでいるという。   コンセプトを作る上での有効な手法として、三宅氏は「アンチテーゼ」や「新しいものを組み合わせる」ことを提案している。例えば、現代の流行を逆手に取ったり、異なるジャンルの要素を掛け合わせることで、独自の視点を生み出すことができるという。これにより、他者と差別化された魅力的な内容を作成することが可能になる。   最後に、文章を書く際の重要なポイントとして、読みやすさと説得力が挙げられる。三宅氏は、特に記事や本を書く際には、読者がパッと内容を理解できるようにすることが重要であり、同時にその内容を信じさせる力を持つことが求められると述べている。   三宅香帆氏の講義は、ただの読書論にとどまらず、現代社会における働き方と文化の在り方を問い直すきっかけとなるものである。彼女の経験と洞察を通じて、多くの人々が再び本を手に取るきっかけを得ることが期待されている。

「スマートシティー化のため計画通りに」陰謀論も…大船渡の山火事でSNSデマ拡散 被災者「ばかげた話」 混乱拡大の懸念も

岩手県大船渡市で発生した大規模な山火事が、SNS上でのデマ情報の拡散を引き起こしています。この火災は、平成以降最大規模のものであり、発生から6日が経過した今もなお消火活動が続いています。火は南西方向へと広がり、避難指示が出されている地域では危険が増しています。さらに、連続して発表される乾燥注意報が、火災の拡大を助長している状況です。   そのような中、SNSでは「エネルギー兵器によって火がつけられ、スマートシティ化の計画の一環である」といった根拠のない陰謀論が広まっています。このような情報は、100万回以上閲覧されている投稿もあり、被災者や地域住民に混乱をもたらしています。日本ファクトチェックセンターの古田編集長は、このようなデマが災害時に広がる理由として、動揺による判断力の低下を指摘しています。   大船渡市の中学校で避難生活を送る生徒たちも、SNS上のデマについて「ばかげた話だ」との声を上げています。「今回のレーザー兵器に関する情報は信じられない」と語る生徒は、SNSは信頼できる情報源であるべきだと強調しました。このように、災害時におけるSNSの利用は、一部では助け合いの手段となる一方で、誤った情報が混乱を招く要因ともなっています。   過去の事例として、2016年の熊本地震や昨年のノ半島地震では、SNS上での虚偽情報が問題となり、実際に逮捕者も出ています。古田氏によると、災害が発生すると関心が高まり、情報が錯綜するため、誤った情報が広まりやすくなるとのことです。   現在、東京銀座の岩手県アンテナショップには被災者支援のための募金箱が設置されていますが、SNSでのデマ情報は、支援活動にも影響を及ぼす可能性があります。専門家は、SNSは有用な情報共有の手段である一方で、誤情報が善意から拡散されることによって混乱を招くことがあるため、慎重な情報の扱いが求められると警鐘を鳴らしています。私たちは、目の前の情報が本当に信頼できるものなのか、しっかりと見極める必要があります。

【大船渡市の山林火災6日目】被害拡大…約4600人に避難指示、2100ヘクタール焼失

大船渡市で発生した山林火災は、発生から124時間が経過した6日目を迎え、被害が拡大しています。現在、約4600人に避難指示が出され、焼失面積は2100ヘクタールに達しました。これは、全国で年間に発生する山林火災の消失面積の約3倍に相当します。   火災は依然として広がりを見せており、赤崎町口地区では新たに火の手が上がり、複数の建物が炎に包まれています。自衛隊は、住宅への延焼を防ぐため、上空から山水を散布する作業を行っていますが、午後3時半過ぎには焼け跡の中に残る炎も確認されました。   地元住民は、火災の影響で避難を余儀なくされ、不安な日々を過ごしています。避難所では、受験を控えた中学3年生たちが勉強会を開くなど、少しでも心を落ち着ける努力をしています。しかし、友人や知人の家が焼けてしまったという悲しい声も聞かれ、支え合うことの重要性が強調されています。   さらに、火災の鎮圧の見通しは立っておらず、今後の天候に期待が寄せられています。明後日の朝から翌日にかけては雪や雨が降る見込みで、これは火災発生以来初めてのまとまった降水量となる可能性があります。   大船渡市の住民たちは、困難な状況に直面しながらも、互いに助け合いながら復興を目指す姿勢を見せています。政府や自治体の支援が求められる中、地域の強い絆が試される時です。今後の動向に注目が集まります。