埼玉県で発生した道路陥没事故から7日目、救助活動は依然として難航しています。現場では、下水の漏れ出しが影響しており、特に水温が高いため、作業の妨げとなっています。最初に陥没した地点と重なる位置に水が溢れており、状況は厳しさを増しています。
救助活動を本格化させるためには、現在完成されたスロープに加えて新たなスロープを設ける必要があることが明らかになりました。地上では、既存のスロープとは異なる角度からの下り坂のスロープが作成されています。現場では、緑色のシベルカーがアスファルトを掘り起こす作業を行い、下水道管が埋まっている深さ約3メートルの地点も調査されています。
消防当局は、トラックの運転手が下水道に落ちた可能性があると考えています。水流の影響を少しでも減らすために、側にある水道管からの水を吸い上げる作業が続けられています。埼玉県は、流入する下水のさらなる低減を目指し、特に4日午後2時から5時までの間、県民に対して水の使用を控えるよう求める異例の呼びかけを行いました。この措置は、八吉を含む12の市と町、約120万人に影響を与えています。
救助活動は優先され、復旧作業はその後になる見込みです。しかし、復旧作業も容易ではないとの見解が示されています。埼玉県の委員会の委員長を務める森田弘明教授は、初期の予想とは異なり、損傷が大きく、単純に塞ぐことが難しいと指摘しています。特に、現場で確認された水の色や匂いは下水そのものであり、状況の深刻さを物語っています。
森田教授は、破損箇所を迂回するバイパスを設ける必要があると考えており、「水量をコントロールするのは難しいため、バイパスを設けることが解決策になる」と述べています。このバイパス工事は、下水道の使用宣言をしなくても進められるとのことです。また、埼玉県は現場周辺の路面調査を行い、現時点で陥没の危険が迫る空洞は見つかっていないと報告しています。
引き続き、現場の状況を注視しながら、救助と復旧に向けた取り組みが進められることが期待されています。