本日、旧安倍派の会計責任者である松本順一氏に対する参考人聴取が行われ、その内容が報道陣に公開されました。聴取は午前8時から始まり、約40分間にわたって質疑が行われました。松本氏は、3名の弁護士と共に出席し、議員たちとの間で行われた質疑応答を通じて、政治資金に関する不記載の実態やその指示について説明しました。
質疑の中で、松本氏は自らが不記載を指示した覚えはないと述べましたが、先輩議員からの伝達があった可能性があることを認めました。具体的には、政治資金パーティーのノルマ超過分を不記載にする慣行が、松本氏が事務局長に就任する前から存在していたと証言しました。さらに、松本氏は安倍元総理の指示により、一度中止された政治資金パーティーの運営がその後再開された経緯についても言及しました。
聴取の中で、松本氏は「私は事務局であり、方針を決定する権限はありません」と強調し、会議での雰囲気や議員からの意見を踏まえての発言であったことを説明しました。また、違法性を認識していたかとの質問に対しては、過去のやり方を引き継ぐ形になったと述べ、責任を痛感していると語りました。
聴取後、安住委員長は記者会見を開き、松本氏の証言が今後の政治資金の透明性向上に寄与することを期待すると述べました。会見では、松本氏が会計責任者としての責任を痛感している一方で、派閥の幹部議員に従わざるを得ない状況であったことを指摘し、今後の調査においても、他の幹部の証言が重要であることを強調しました。
松本氏の証言は、旧安倍派における政治資金管理の実態や、組織内での意思決定のプロセスに関する重要な情報を提供するものであり、今後の政治的な議論においても大きな影響を与えると見られています。今後は、聴取内容をもとにさらに詳細な調査が進められることが期待されています。