福岡県朝倉市では、昨日から降り続いた雪によって、あたり一面が美しい銀世界となりました。平地の飯塚市でも雪が積もり、通勤する人々は転ばないようにゆっくりと歩く姿が見受けられました。今朝の最低気温は、福岡県添田町で-7.2度、福岡市で-2.1度を記録し、福岡・佐賀の全ての観測地点で氷点下となりました。
路面が凍結している影響で、多くの車が坂道を登れず、渋滞が発生しています。福岡県警には、路面凍結によるスリップ事故の通報が100件以上寄せられ、実際にバスに車が衝突した事例も報告されています。事故に遭った運転手は、「雪が降る中、ブレーキをかけた際にスリップしてしまった」と話しています。
この雪の影響で、西鉄の路線バスは福岡地区と北九州地区で始発から運転を見合わせています。通常はスムーズに移動できるところですが、バスを待つ人々は「今日は覚悟してきた」との声を漏らしました。また、国道202号沿いの糸島市では、渋滞により1時間半ほど進めない状況が続いています。さらに、高速道路では福岡北九州都市高速が全面通行止めとなり、九州道も北九州市から福岡市にかけて一時通行止めが発生しているため、一般道でも渋滞が見られます。
北九州市立の学校は本日、一斉に臨時休校となり、普段は子供たちの声が響く校舎も静まり返っています。中には、知らずに登校してきた児童も見受けられ、公園では雪合戦を楽しむ子供たちの元気な声が響いていました。「悲しいです、学校の給食を食べたかった」との声も聞かれます。
一方、来年度から新設される東福岡事業官中学校では、今日入学試験が行われましたが、雪の影響を考慮し試験の開始を1時間遅らせる対応が取られました。受験生たちは、雪の中を会場に向かい、午前10時を過ぎると自習をしながら試験を待機しています。
福岡県内では、雪による影響が広がっており、今後の天候にも注意が必要です。市民は、足元に十分気をつけて行動するよう呼びかけられています。